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阿吽の喧嘩。

矛盾してる。だが、それでいい。

蜘蛛

数日前の夜中に蜘蛛を見つけた。
自分の部屋で寝ようか、ちょっとニコ動でもたしなんでからにしようかという時だった。

ちょっと大きめ、ハエトリグモの仲間だったと思う。
地域によって差はあるらしいがウチでは「夜の蜘蛛は殺すな」という教えがある。
なぜ、朝なら殺しても構わないのかという説明をされた事もないから僕としてはどちらでもよい教えだが、この日は
『ふっ。命拾いしたな…』と心の中でつぶやいて、そのまま寝た。
他の虫を食べてくれるし、まあ、ええか、くらいのものだ。
蜘蛛の方も
いやぁ、ありがてぇ!太っ腹だな、大将!!
とお礼を言っているような想像をして
僕は寝た。



次の朝、その蜘蛛は脚を縮めた感じで死んでいた。

前の晩にいた場所からほとんど動いてなかったので、あの時点でかなり弱っていたのだ。

なんか『命を救ってやった感』丸出しだった自分がちょっと虚しくなった。

死ぬにせよ、生きるにせよ、
ちっとも思い通りにはならんのじゃよ……
(勝手に年齢を補正しているが。)

その蜘蛛に思い出さされた気がした。

当たり前の事を、すぐ忘れる。

それとも
当たり前だから、忘れるのか。